予想よりも時間がかかったので、訪れるつもりだった大師寺と円常寺のどちらかしか行けなくなりました。快慶仏を祀る円常寺も訪れたかったのですが、今回の仏女ブロガーの旅で是非、大師寺を紹介したかったので、大師寺を訪れることにしました。

何年か前、竹生島に行くために彦根港へ向かっていた時、道沿いにある大師寺の案内を見て興味を持ったのが、私が大師寺を最初に訪れた理由です。


こちらの案内で知りました

お寺はアットホームな雰囲気で、お寺の方も親切でしたので、多くの人に知ってもらいたいお寺だとずっと思っていました。今回の仏女ブロガーの旅はその良い機会ですので、必ず訪れようと思っていたのです。

お寺に到着すると仏女ブロガーとして訪問した旨を伝え、説明をお願いすると快く承諾して頂けました。大師寺さんに感謝です。



お堂に上がるとまっ先に目に入るのが、寝弘法さんです。弘法大師がお釈迦様の涅槃像のように横たわっており、弘法大師にもお釈迦様の涅槃のような逸話があったのかと思いますが、そうではありません。



大師寺を開山された真浄法尼は横たわった状態で弘法大師のご託宣を聞くことができたそうです。ですので、本来は真浄法尼が横たわっている像にすべきなのですが、
・女性が横たわっている像を造るのはどうか
・横たわっている時は弘法大師そのものになっている
ということで、弘法大師が横たわった寝弘法さんを造ったそうです。

寝弘法さんの頭には仏舎利が入っています。これは、真浄法尼がご託宣を聞いている現場に東寺のお坊さんが実際に立ち会われ、これは本当だということで、東寺から仏舎利が送られたからです。

寝弘法さんの頭や体は撫でることができ、撫でながらお願いごとをすると御利益があるそうです。私も頭などを撫でましたが、触れると少し冷たく感じました。これは像がブロンズで出来ているからだそうです。

お堂の中央にはご本尊の弘法大師像が祀られていました。金剛線(五色の綱)が像の手とつながっており、金剛線に触れて、弘法大師像と結縁できるようになっていました。もちろん、綱を握って、結縁しましたよ。

お堂の右側には真浄法尼像が祀られており、像の作者は西村公朝さんだそうです。また、昭和59年に高野山奥の院から全国に分灯された貧者の一灯もありました。

お堂の左側には不動明王立像が祀られていました。他にも真浄法尼が履いていた草履、使っていた念珠があり、それらで体の痛いところをさすると傷みが治まるという御利益があるそうです。

以上のように大師寺の本堂は広くはありませんが、多くのものが凝縮されています。加えて、お堂の外にも四国八十八ヶ所のお砂踏み、彦根一箇所七福神があります。



大師寺は彦根駅から近いですので、彦根を訪れた時に少し時間があれば、気楽に立ち寄って欲しいお寺です。

訪問日:平成23年10月7日


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