仏女ブロガーの旅における二日目は、事前に考えた寺社めぐりコースを実際に訪れ、そこで体験した滋賀県の仏教文化をブログで紹介することが目的です。私は午前中は彦根市のお寺をめぐり、午後は湖北のお寺をめぐるコースを考えました。

彦根駅にある「レンタサイクル駅リンくん 彦根店」で自転車を借りました。一回の利用料金が500円、お店は朝早くから開いていますので、彦根市内の寺社巡りには自転車がとても便利だと思います。

自転車に乗り、最初に訪れたのは彦根大仏を祀る済福寺です。済福寺は黄檗宗のお寺ですので、山門は普段見る日本のお寺のものと違い、中国風になっています。


左横に乗ってきた自転車もこっそり写っています

もちろん、本堂も中国風の建物です。



お寺の方に仏女ブロガーとして訪問した旨を伝え、説明をお願いしたところ、快く了承してくれました。済福寺様に感謝です。

お堂に上がると正面に大きな地蔵菩薩座像が安置されていました。雑誌等に掲載されている写真などでお姿は事前に分かっていましたが、やはり実物は大きいです。写真などで上手く伝えることができないのは大きさだと思うので、大きい仏様にお会いするといつも驚きます。ちなみに立像の場合は一丈六尺(約4.8メートル)、坐像の場合はその半分の2.4メートル以上で大仏と呼ばれます。



お地蔵さんの前に座り、見上げると目が合います。目が合うと気持ちが通じ合った気がして、嬉しいですね。



済福寺は大阪城落城の際の戦没者供養の為に彦根藩四代藩主である直興により建立されました。それから時が経ち、ある夜、済福寺住職と十一代目藩主・直中が「京都市内の寺町にある誓願寺の柳の根元に、地蔵菩薩の御頭が埋もれている、これを礼拝せよ…」との夢のお告げを同時に授かりました。そこで、姫の念持仏である安産地蔵菩薩を胎内仏として、延命地蔵菩薩(彦根大仏)が造られました。

安産地蔵尊が体内にいらっしゃるので、安産のご祈祷をしているそうです。済福寺は彦根市の観光の中心である彦根城から少し離れているので、彦根大仏はあまり知られていないそうですが、最近は「インターネットで見た」と訪れる人が増えているとのことです。

お地蔵さんの脇侍のような感じで紅白の童子像が祀られていたので尋ねると、白い童子が掌善(しょうぜん)、赤い童子が掌悪(しょうあく)だそうで、延命地蔵菩薩経に書かれており、実際にお経を見せてもらいました。

黄檗宗はお経を中国語で読むので、そのことを尋ねると、般若心経を見せて下さり、漢字に付けられたフリガナが一般のものとは確かに違いました。

堂内の左右に羅漢像が祀られていたので十六羅漢像だと思っていましたが、黄檗宗の大本山・萬福寺に合わせて、十八羅漢像だそうです。

彦根大仏は私が選ぶ「日本三大地蔵大仏」の一つです。他の二つの内一つは奈良県の聖林寺の地蔵菩薩坐像を選びますが、もう一つは思い浮かびません。「日本三大◯◯」と言うと、二つは決まっていて、もう一つは定まっていないということも多々あるので、よしとしましょう。

最後に突然の訪問にも関わらず、丁寧に説明して下さいました済福寺様に感謝いたします。

訪問日:平成23年10月7日


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