増上寺の三解脱門特別公開の後、9月18日まで寺宝展が開催されていた増上寺塔頭の最勝院を訪れました。

最勝院といっても知らない人がほとんどでしょうが、二代将軍徳川秀忠の正室である江(ごう)の位牌を祀る御霊屋を護る別当寺院として増上寺境内に創建されたお寺です。

増上寺から歩いて程なく最勝院に到着しましたが、外観はマンションで、全くお寺という雰囲気ではありません。案内の看板が出ていなければ、気づかなかったかもしれません。



マンションの地下にある本堂に入り、寺宝を拝観しました。一番印象に残ったのは、江(崇源院)の念持仏と伝わる持蓮華蕾中阿弥陀如来立像です。名前の通り、聖観音像がよく持っている未敷蓮華の片側に空間があり、その中に阿弥陀如来立像がいらっしゃいました。

江は未敷蓮華の中にいらっしゃる阿弥陀如来像に何を祈ったのでしょうか。私は戦のない平和な世の中を祈ったと思いましたが、どうでしょうか。

最勝院は一般公開しているお寺ではないので、今回初めて訪れました。どのような形であれ、江ゆかりの法灯を保ち続けてほしいですね。
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