境内に入ると、早速、三解脱門特別公開の案内が目に入り、それに従って三門の中に入るとチケットの自動販売機がありました。拝観料500円のチケットを購入し、お寺の方に渡すと、案内と記念品をいただきました。
そして、階段を登り、上を目指します。一つ目の階段はそうではなかったですが、二つ目の階段はかなり急な階段でした。それを登り切ると仏像が安置されている場所に到着しました。
中央に釈迦三尊像、左右に八体ずつ十六羅漢像が祀られていました。加えて、十六羅漢像の前に三十体ほどの増上寺歴代上人の像が安置されていました。
釈迦如来坐像を近くで拝観すると、特に右膝の辺りに模様が残っていました。金箔だけでなく、模様が描かれていたようで、完成当時のお姿はどのような感じだったのだろうと思いました。
文殊菩薩像は右手には宝剣を持っていましたが、左手には何も持っておらず、与願印をしており、そこが珍しいかなと思いました。
普賢菩薩像は右手に三鈷杵、左手に三鈷鈴のようなものを持っており、持物が珍しいなと感じました。
十六羅漢は等身大の像で、個性的なお姿でした。特に長く伸びた眉毛を手でつかんだ羅漢像はインパクトがありました。眉毛があれほど伸びるのは五劫以上の時間が必要かもしれませんね。
また天井には龍などが描かれていませんでした。今まで他のお寺で何度か三門に登ったことがありますが、いずれも天井に龍が描かれていた記憶があるので、増上寺ではなぜ描かれなかったのだろうかと思いました。
いつも下から眺めている三門に登り、そこから見る景色は良いものでした。テープの案内によると、江戸時代には年に数回、三解脱門の登れる日があったそうです。江戸時代にはそれほど高い建物がなかったことでしょうから、三門からの眺めは今以上に素晴らしかったと思います。
今回の特別公開は元々春に行われる予定でしたが、震災のため、秋に延期されたものです。戦後初の一般公開ですので、是非、訪れましょう。

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