常光寺には午前9時頃に到着しましたが、御開帳は9時半からとのこと。開帳までしばらく待ちます。そして、お寺の門が開きましたので、拝観料300円を払って、境内に入り、お堂に上がりました。
いよいよ歓喜天像との対面です。その姿を拝観して驚きました。私の思い出の中にある昨年拝観した歓喜天像と違います。私の覚えているのは7センチぐらいの黄金の像ですが、ご開帳されているのはもっと大きく、黄金でない像でした。不思議です。
今年は朝一で訪れたので、昨年全部聞くことができなかったお寺の方の話を聞くことができました。歓喜天像は象の頭をした二体が抱き合っている双身像です。一体は観音様が変化したもので、
・もう一体の足を踏んでいる
・手が上になっている
ことで見分けることができるそうです。
歓喜天には、大根、酒、歓喜団が奉納されていました。これは、貪・瞋・癡(とん、じん、ち)を取り除くことを願ってのことだそうです。
本尊は不動三尊です。右の脳は慈悲、左の脳は智慧を司り、そこから伸びる神経が途中で交差し、右の脳と左手、左の脳と右手が繋がっているそうです。よって、お参りする側に立って仏様を祀る時は、お参りする人の右手側に智慧の仏、左手側に慈悲の仏が安置されるそうです。一方、祀られている本尊側に立って仏様を祀る時は、本尊の左手側に慈悲の仏、右手側に智慧の仏が安置されるのだそうです。
例えば、阿弥陀三尊の場合には、参拝者の右手側(本尊の左手側)に慈悲の観音菩薩、参拝者の左手側(本尊の右手側)に智慧の勢至菩薩が祀られることがほとんどですが、稀に逆の場合のあります。これは、阿弥陀三尊はほとんどの場合、本尊側に立って仏様を祀っているからです。観音、勢至菩薩が逆の場合は祀り方を間違えているのではなく、お参りする側に立って仏様を祀っていると考えなければなりません。
その他、随求菩薩、愛染明王、大黒天、鬼子母神、摩利支天、荼吉尼天、弁財天、多聞天、十一面観音、阿弥陀如来、如意輪観音、大日如来、普賢菩薩など素晴らしい像を今年も拝観しました。普賢菩薩像は三重県の普賢寺で拝観した如意を持つスタイルでした。
常光寺には素晴らしい仏像が祀られているので、仏像好きの方には特にお薦めのお寺です。お寺の方はどのような質問にも答えられる博学で、楽しい時間を過ごすことができました。

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