宝珠院に到着し、お堂の前でお参りしていると、「今日は御開帳日ですので、どうぞ堂内に上がってお参りしてください」とお寺の方に声をかけていただき、堂内にあがりました。そして、ご開帳されている弁財天像などを近くで拝観させてもらいました。
一番左には御前立の八臂弁才天像が安置されており、亀に乗っているのが珍しいなと思いました。そして、十六童子像も祀られていました。十六童子は鎌倉・長谷寺にある弁天窟の壁面に彫刻されています。また、厨子の中に弁天像と一緒に祀られているのを何度か拝観したことがありますが、それぞれが木像として単独で安置されているのは初めて拝観したかもしれません。
開帳されている弁天様が祀られている厨子の両脇には、毘沙門天と大黒天像が祀られていました。弁財天、毘沙門天、大黒天の三尊の組み合わせはよく見かけますね。三尊揃うことにより、ご利益が三倍以上になるのでしょう。
そして、開帳されている弁天様です。厨子の中にも毘沙門天、大黒天、十六童子がいらっしゃいました。お寺の方によると1300年前の作だそうです。境内にあった案内によると、三井寺の開山智証大師が858年竹生島で奇縁に依り彫られて像だそうです。
宝珠院の弁財天は港区七福神の一つに数えられており、お正月に開帳しないで、この時期に開帳するのが不思議だったのですが、今日、4月17日が徳川家康の命日で、それに合わせて、ご開帳しているそうです。今日が家康公の命日だとは全然知りませんでした。
また厨子に家紋があり、徳川家のものではなかったので尋ねると、源氏の家紋だそうです。境内の案内にも、「(像は)源家に伝わり、再興に当たり頼朝公深く信仰し、天下を平定される」とありました。
宝珠院での拝観はお寺の方から丁寧に説明して頂き、色々話もでき、お寺巡りの楽しさを改めて感じました。

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