法華寺への道はバスが通るには狭いので、少し手前でバスから降りて、歩いて行きました。清流沿いの道は「花沢の里」と呼ばれ、みかんやパンなどを売っている無人販売所があり、歩いて良かったと思える道でした。

「焼津 七福神霊場 弁財天尊 天台宗 法華寺」と書かれた案内があり、そこから少し歩くと乳観音を祀るお堂がありました。乳観音の由来が書かれており、乳の出が悪く悩んでいた女性が法華寺でお祈りすると観音様がその願いを叶えたという話です。

更に進むと本堂があり、中に入り、お寺の方の説明を聞きました。法華寺の始まりは国分尼寺だそうで、現在は天台宗のお寺です。焼津市のお寺の80パーセントは曹洞宗のお寺で、天台宗は法華寺の一寺だけで、静岡県内でも天台宗のお寺は十一ヶ寺だそうです。

御本尊は千手観音像で、三十三年に一度の御開帳だそうです。閉じられた厨子の前にお前立ちの観音さまがいらっしゃいました。そして、両脇には二十八部衆が祀られていました。

右側には閉じられた厨子の前に不動明王像が安置されており、厨子の中には秋葉不動(多分、秋葉権現)が祀られているそうです。

また三面大黒天像も安置されていました。三面大黒とは大黒天に毘沙門天、弁財天が合体したとてもご利益のある仏様です。お顔を拝観すると、優しい顔ではなく、少し忿怒の相でした。

そして、左側には聖観音像が祀られていました。等身大の像で平安時代後期の像です。拝観していると千手観音と聖観音という違いはありますが、三十三間堂の観音様を思い出し、自然と聖観音像が千体祀られている状況を想像しました。法華寺ではこちらの聖観音像が一番良かったです。

そして帰り道、無人販売所でパンを購入し、おいしくいただきました。
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