静岡浅間神社ではボランティアガイドの方の説明を受けながら境内を巡りました。

楼門には川を渡る親虎と三匹の子虎が彫られていました。
これは親虎と三匹の小虎が川を渡る時の話です。小虎は自分では川を渡れず、親虎は小虎を背中に乗せて川を渡らなければなりません。親虎が一度に乗せることができる小虎の数は一匹だけです。また、三匹の小虎の中、1匹は獰猛で、親虎がいないと他の小虎を食べてしまいます。「さて、どのように小虎を運べば、三匹を無事に対岸に渡すことが出来るでしょうか」という話です。

私はこの話を聞いたことがありますが、寺社の建物に彫られているのを見るのは初めてだと思います。
運び方の正解は、まず獰猛の小虎を対岸に運びます。次に小虎Aを運びます。そして、獰猛の虎を背中に乗せ、元の岸に戻ります。次に小虎Bを運び、最後に獰猛の小虎を運びます。


右大臣、左大臣の上に虎の子渡しの彫刻があります。水色の部分が川です。

舞殿には、かんこどりが彫られていました。「かんこどり」といえば、閑古鳥をすぐに思い浮かべますが、諫鼓鶏のほうです。

諫鼓鶏とは、昔、中国の天子が自分が悪い政治をしたならば、太鼓をたたいて知らせてくれと言いました。しかし、天子は良い政治をしたので、誰も太鼓をたたかず、太鼓が苔むし、鶏の遊び場所になったという話です。良い政治になるようにとの願いを込めて、徳川将軍家が彫らせたのだと思いました。

少彦名神社は案内に医者の神とありましたので、神仏習合時代には薬師如来が祀られていたそうです。こちらには十二支の彫刻があり、虎が正面中央に彫られていました。これは徳川家康が寅歳に生まれたからだそうです。

八千戈神社は神仏習合時代には摩利支天が祀られていたそうです。二十四孝の彫刻があり、二十四孝は以前お寺めぐりをした時にお寺の方に教えてもらい、それ以来、気になっている話です。

大歳御祖神社には、浅間神社に主祭神であるコノハナサクヤヒメノミコトの姉であるオオトシミオヤノミコトが祀られています。オオトシミオヤノミコトはウカノミタマノカミのお母さんだそうです。

寺社を訪れると建築物に彫り物を見かけます。その彫刻を見て、「綺麗だ」とか「凄い技術だ」と思うだけでは、その彫刻を美術品としか見ていないことになります。寺社で彫られている物には必ず意味があります。その意味を知り、なぜそのような物を彫らせたのかを知ることは、寺社めぐりではとても大切だと思います。

しかし、意味を知るには膨大な知識が必要で、一朝一夕に分かるものではありません。ですので、今回ボランティアガイドの方に教えて貰い、とても有意義でした。
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