宝台院に到着すると境内にはキリシタン燈籠や徳川慶喜謹慎之地などの気になる案内があり、バスを降りると全員そちらを見に行きました。

キリシタン燈籠は古田織部が製作し、駿府城に奉納したもので、家康の侍女ジュリアおたあらが信拝しました。その後、キリスト教禁令がでて、おたあは神津島に配流され、城内より宝台院に移されたという歴史があります。キリシタン燈籠なので、十字架があるのでしょうが、どこにあるか分かりませんでした。でも、一目で十字架が分かるようには作られてないですよね。

堂内に入り、二階に上がると少し遠いですが、中央に阿弥陀如来立像が祀られていました。テープによる案内があり、こちらの阿弥陀如来像は白本尊と呼ばれ、増上寺の黒本尊・阿弥陀如来像と並んで、徳川家康の守り本尊だったそうです。

増上寺の黒本尊は知っていましたが、白本尊という阿弥陀如来像も存在するとは知りませんでした。黒本尊は黒っぽい姿ですが、白本尊は白くありません。白本尊と呼ばれる由来は金箔の下に白い胡粉が使われていたからだそうです。

白本尊も先程訪れた新光明寺別院の阿弥陀如来像と同様に快慶作だそうです。しかし、同じ快慶仏でも受ける感じは随分異なりました。白本尊からは可愛らしい感じを受けました。

白本尊に関しては最近購入してまだ読んでいなかった「仏像探訪 戦国武将が愛した伝説の仏像たち」に掲載されていましたので、興味のある方は是非、本を読んで下さい。

別の部屋には、お愛の方とお江の方の位牌が置かれていました。お江の方は今年の大河ドラマで有名ですが、お愛の方は徳川家康の側室で、徳川秀忠の母でもあります。しかし、1586年に38歳という若さで亡くなりました。宝台院というのは、お愛の方の戒名です。

三階には宝物殿があり、徳川家康の自画像など、徳川家ゆかりの宝物が数多く展示されていました。

宝台院というお寺は今回初めて訪れましたが、正に静岡県を代表するお寺だと感じました。
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