第52回「京の冬の旅」のテーマは「明治維新150年記念」と「西郷隆盛」です。近代日本の幕開けとなった1868年の明治維新から150年、西郷隆盛の主人公とした大河ドラマ「西郷どん」放映にちなんで、幕末・明治維新や西郷隆盛ゆかりの15寺院で通常非公開の文化財を期間限定で特別公開しています。

3月3日、出町柳駅からほど近い場所にある常林寺を訪れました。常林寺は若き日の勝海舟が長崎や神戸に赴く際に京都で常宿としていたお寺です。

まずは本堂に案内され、説明を受けました。常林寺は萩の寺として有名だそうで、9月頃が最も美しいとのことです。宗派は浄土宗で、御本尊は来迎の阿弥陀三尊です。向かって右の壇には、善導大師、法然上人像に加えて、帯刀僧形像という珍しい像が安置されていました。豊臣秀吉は京都を囲む土塁(御土居)を作りましたが、御土居を横切る口には警備する僧兵がおり、その警備する僧兵をモデルにしているのではと考えられているそうです。

向かって左の壇には、廃仏毀釈の折に常林寺に祀られるようになった阿弥陀如来座像、織田信長の比叡山焼き討ちの際に持ち出された聖観音立像が安置されていました。昔読んだ本に、織田信長が秀吉、明智光秀に比叡山焼き討ちを命じた時、秀吉は賛成して、光秀は反対しました。結局行うことになり、光秀は命令どおりに逃げてくる人を人に残らず殺しましたが、秀吉は結構見逃したそうです。ですので、比叡山焼き討ちで持ち出された仏像は、ほぼ秀吉が目こぼししたものだそうです。

本堂の次は勝海舟が宿泊していた部屋に移動し、案内を受けました。宿泊していたのは勝麟太郎と名乗っていた頃とのことで、坂本龍馬も別の部屋に泊まったこともあると考えられているそうです。勝海舟と坂本龍馬は日本のあるべき姿を常林寺で論じたのかなと思いました。

最後は境内にある世継子育地蔵尊にお参りしてお寺を後にしました。機会があれば、9月に再度訪れたいです。


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