2月24日から映画「空海」が公開されます。それを記念して、本日(2月20日)、川崎大師で夢枕獏先生による「空海は日本が生んだ最初の世界人」講演会がありました。私は初大師で川崎大師を訪れた時にこのことを知り、川崎大師のホームページから参加申し込みをしました。
以下、印象に残った話です。
・映画化の話は9年前ぐらいにあったが、お金、中国ロケなどから実現は難しいと思っていた。しかし、監督がチェン・カイコーと知り、心配が無くなった。
・空海は人たらし、つまり、人に好かれる人物であった。特に嵯峨天皇から好かれた。高野山の地は元々神々の土地であったが、神々からも空海は好かれた。
・チェン・カイコー監督は原作を千回読んだと獏さんに言い、空海と同様にチェン・カイコー監督も人から好かれる人だと思った。
・獏さんは30代の頃に長安に行き、いつか空海の小説を書きたいと思っていた。今回の映画で長安を模したセット(東京ドーム8個分の広さ)を歩いた時、思わず涙が出た。
→
よく言われる話ですが、「夢を実現したいと思い、努力をしていても、実現するとは限らない。しかし、夢を実現した人は、常に実現したいと思い、努力をしていた人である」ということを思い出しました。
・タイムマシンがあるならば、日本では天徳内裏歌合、世界では玄宗皇帝、楊貴妃、李白らが参加した極楽の宴に行きたい。
→
チェン・カイコー監督の映画は映像が綺麗とのことですので、映画の中で長安の街や極楽の宴を観るのが楽しみです。
また、映画の話以外で、空海の話もありました。
獏さんは空海が好きで、ある時、知り合いのお坊さんと一緒に高野山に行きました。その当時、空海と同じぐらい宮本武蔵も好きだったので、武蔵の言葉「神仏を尊び、神仏を頼まず」の気分だったそうです。
しかし、今も空海が生きていると考え食事を運ぶ僧侶の姿、熱心にお参りしている人の姿、同行したお坊さんの地面に頭をつけてお参りする姿を見て、考えが変わったそうです。