鉛筆型人間

月刊致知2月号に掲載されている、「絶えざる切磋琢磨がプロ教師を育てる」より。

鉛筆の真ん中に真っ直ぐの芯があるように、教師も真っ直ぐの芯を持つべきだと思います。もっとも小学校の教師については、特にいろんな芯の硬さを持たなければいけないと思うんです。

私は以前特別支援学級を受け持ったことがあるのですが、そういったクラスの子供たちに通常学級の子供たちと同じように接することはできませんよね。ですから教師としていかなる場合も芯はぶれさせないけども、芯の硬さはある子にはHB、ある子にはFという具合に変えてよいのではないかと思っています。

それと鉛筆の芯の周りには木を使っていますよね。だから「気を使って」常にアンテナを張り巡らせる、そういう人間でないといけません。

さらに鉛筆というのは削っていくものなので、教師も身を削りながら芯を貫いていくと。それを最低十年やると、自分の思いがきちんとした形として見えてきます。でも肉にも熟成期間があるように、自分を熟成させるためには二十年やる。さらに芸の世界に守破離という教えがあるように、人とは一味違うものを出していくには三十年やる必要があるのではないかと。

「不易流行」という言葉がありますよね。鉛筆の芯が不易で、その周りの木が流行にあたると思うんですよ。大事なことは、いかに時代の変化に対応しながら、同時にぶれないものを持つことで、その二つを兼ね備えた人材になれるように自らを育てていくことでしょうね。
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天職とは自分でつくるもの

月刊致知2月号に掲載されている、銀座久兵衛店主・今田洋輔さんと天ぷら「みかみ」主人・早乙女哲哉さんの対談「一筋の道を歩み続ける」より。

私は会社説明会なんかで入社希望者によく言うんです。天職なんて、探したってないよと。最初は何かのきっかけや、ちょっと好きだなと思って始めたことを、この道で人生を懸けてみようと心に決めて、努力して天職にしていくものです。自分でつくるのが天職なんだと。

そういう天職についての私の考え方は、これまでにもいろんなところで書かせていただいたんですけれども、「ウォールストリートジャーナル」に載せていただいた時には、外国の方からもたくさんの賛同が寄せられました。向こうでは天職のことを、コーリングというそうですが、そのとおりだ、私もそう思うよと。
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量を積み重ねることで質に転換する

月刊致知2月号に掲載されている、銀座久兵衛店主・今田洋輔さんと天ぷら「みかみ」主人・早乙女哲哉さんの対談「一筋の道を歩み続ける」より。

やっぱり、修業の過程で量をこなすことは大事ですね。板前はお客様と接する中でいろんな失敗を繰り返しながら鍛えられていくんですが、それはお客様から千本ノックを受けているようなものです。そこで逃げ出さずに質を保ちながら、ひたすら数をこなしていく中で初めて見えてくるものがあるんですね。

量を積み重ねることで、いずれそれは「質」に転換します。「量より質」と言いますが、最初から質のいいものなんかできません。量をこなしているうちに、目標や方向性が見えてくる。そこに向かってさらに研鑽(けんさん)を積んでいくが成長するということだと思います。
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