2010年11月の記事一覧

元霊場巡り旅ブログのブログです。

月別アーカイブ:2010年11月

  • 2010/11/30致知

    月刊致知12月号に三戸岡道夫さんと岡田幹彦さんの対談「いま、二宮尊徳に何を学ぶか」が掲載されていました。二宮金次郎は家の復興、三年間奉公した小田原藩家老の家政を再建させ、小田原藩主から甥が治める桜町領の再建を命じられます。(岡田) 金次郎の言葉に「心田を開拓する」というのがあります。金次郎が農村を復興する際にまず着手したのが、その土地の神社仏閣の修理でした。 皆の生活が苦しいのだから、そのいうことは...

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  • 2010/11/29関西地方寺社巡り

    11月23日に湖東三山めぐりをした時の話です。JR河瀬駅で下車し、シャトルバスに乗って、まずは西明寺へ。受付で拝観料を払いますが、入山料は500円、特別公開の三重塔も拝観するならば1500円。1500円は高いかなと思いましたが、せっかく来たのですから、三重塔も拝観できる1500円の特別拝観コースにしました。境内に入ってまず思ったことは紅葉がとても綺麗だということです。湖東三山が紅葉の名所であることは知っていましたが、...

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  • 2010/11/28致知

    月刊致知12月号に興南高校野球部監督の我喜屋さんと東福岡高校ラグビー部監督の谷崎さんの対談「日本一への道標」が掲載されていました。 ハンディや逆境というのは、知恵を絞れば順境に変わるんです。逃げるからいつまで経っても逆境であって、味方にすればこれ以上の宝もない、だから生徒にも「逆境と友達になれ。そうすれば最後には宝物になる。おまえたちはその宝物をいとも簡単に捨てて、逃げまくっているよ」と毎日のように...

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心田を開拓する、不動心

月刊致知12月号に三戸岡道夫さんと岡田幹彦さんの対談「いま、二宮尊徳に何を学ぶか」が掲載されていました。

二宮金次郎は家の復興、三年間奉公した小田原藩家老の家政を再建させ、小田原藩主から甥が治める桜町領の再建を命じられます。

(岡田)
 金次郎の言葉に「心田を開拓する」というのがあります。金次郎が農村を復興する際にまず着手したのが、その土地の神社仏閣の修理でした。

 皆の生活が苦しいのだから、そのいうことは後回しでいいと普通は思うでしょう。しかし金次郎は、農村荒廃の根本理由は、人心の荒廃にあると考えていました。神仏やご先祖様を祀る神社、仏閣の荒廃はその表れであって、まずそれらを修理することで農民たちに報恩感謝の念を持たせようとしたわけです。

桜町は表高四千石で、その半分の二千石を年貢として納めなければなりませんでした。しかし農村の荒廃が著しく、実際の取り高は千石ぐらいしかない。しかし、金次郎は十年目で約束の二千石を上回る三千石まで回復させました。それでもなお村民が金次郎の指導を強く懇願したので、金次郎はさらに五年続け、桜町領は本来の四千石に回復しました。

(岡田)
 金次郎は不動尊の画像を桜町の陣屋の居室に掲げていました。ある人が先生は不動尊を信じているのかと聞いた時、金次郎は自分はこの不動尊の如く固い決意をもってこの桜町に来たのだと語るのです。

 「たとい事故出来、背に火の燃えつくがごときに立ち至るとも決して動かじと死を以て誓う」
 「予が今日に至るは不動心の堅固一つにあり」

 尊徳は不動尊の心を持って生涯をやり抜いた。まさに不動明王の化身のような人でした。

***

「心田を開拓する」はお釈迦様の話にもありますが、本当に大切なことですね。二宮金次郎が農村の再建に成功したのは、まず最初に神社仏閣を修復させることにより、そこに住む人々の心田を開拓することができたからだと思います。

心田が開拓されている人は木で例えると根がしっかり地中に張られた状態になり、その後の学びも全て受け止めることができます。しかし、根がしっかりしていない状態で学んでも、木がその重さに耐えられなくなり、途中で倒れてしまいます。

心田は一度開拓すれば、それで終わりではありません。雑草など生えてきますので、継続して、開拓し続けなければなりません。人間学を学ぶことにより、心田を開拓し続けていきたいものです。

不動明王の光背は火炎光背と呼ばれ、炎が光背になっています。今まで、不動明王は憤怒の表情をしているので、「烈火のごとく怒る」という表現のように、炎は怒りを表しているとしか思っていませんでした。

しかし今回の記事を読み、炎が背後に迫っても座して動じない、つまり、「何か問題が起こっても、慌てることなく、それが解決するまで逃げずに辛抱強く対処する」という不動心をも表していることが分かりました。記事の中で、“持続心は不動心と言い換えてもいいと思うんです”とありましたが、まさにその通りです。
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湖東三山 西明寺

11月23日に湖東三山めぐりをした時の話です。
JR河瀬駅で下車し、シャトルバスに乗って、まずは西明寺へ。

受付で拝観料を払いますが、入山料は500円、特別公開の三重塔も拝観するならば1500円。1500円は高いかなと思いましたが、せっかく来たのですから、三重塔も拝観できる1500円の特別拝観コースにしました。

境内に入ってまず思ったことは紅葉がとても綺麗だということです。湖東三山が紅葉の名所であることは知っていましたが、これほど見事な紅葉だとは想像以上でした。たくさんの人が訪れる理由が分かります。今までで一番たくさん写真を撮ったかもしれません。

素晴らしい紅葉を楽しみながら境内を奥に進むと本堂に到着しました。堂内に上がると中央に閉じられた厨子があり、脇に日光、月光菩薩、その周りに十二神将、四天王が祀られていました。

左側から内陣に入れるようになっていましたので、そちらから中に入ると、お目当ての虎に乗った薬師如来立像がいらっしゃいました。案内の方がおられ、

 この虎薬師像は十二年に一回、寅歳の年に御開帳される。日本には虎がいないので、昔の人は虎は一晩で千里を走る不死身の生き物と考えていた。そのような不死身な虎が薬師如来と合わせれば怖いものなしということで、薬師如来と虎が結びついた。

と話されました。薬師如来と虎の関係に関するこの説は今まで聞いたことがありませんでしたが、最もな説のような気がします。

内陣には虎薬師蔵以外にも、元三大師像、不動三尊像、清凉寺式釈迦如来像、弁才天像、役行者三尊、阿弥陀三尊像など様々な仏像が安置されており、とても素晴らしい空間でした。

本堂拝観後、三重塔に行きました。塔内部に入る時、荷物などは全て預けるようになっていました。それもそのはず、三重塔自体が国宝ですが、内部の壁画も国宝に指定されています。

塔内部には中心に金剛界の大日如来像が祀られており、周りの壁に綺麗な壁画が描かれていました。今まで何度か塔内を拝観しましたが、間違いなく、こちらの塔内部が一番素晴らしかったです。拝観料は少々高いですが、説明の方もおり、拝観する価値は十分にあります。

西明寺では、素晴らしい紅葉、本堂で寅薬師をはじめとする素晴らしい仏像、三重塔内で素晴らしい壁画を拝観でき、とても良いお参りとなりました。



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我利我利君ではダメで利他無私君にならないと

月刊致知12月号に興南高校野球部監督の我喜屋さんと東福岡高校ラグビー部監督の谷崎さんの対談「日本一への道標」が掲載されていました。

 ハンディや逆境というのは、知恵を絞れば順境に変わるんです。逃げるからいつまで経っても逆境であって、味方にすればこれ以上の宝もない、だから生徒にも
「逆境と友達になれ。そうすれば最後には宝物になる。おまえたちはその宝物をいとも簡単に捨てて、逃げまくっているよ」
と毎日のように言い聞かせました。

 選手には「我利我利(がりがり)君」じゃダメだ。「利他無私(りたむし)君」にならないと、とよく話すんです。他人の利益のために私欲をなくして行動する。そのためにはチームへ貢献することがいかに大事かという価値観を持たせることですね。

 私は指導のモットーに「魂(こん)、知(ち)、和(わ)」というものを掲げているんですが、一念岩をも通すと言われるように、何事もやっぱり気持ちが中に入らなきゃダメなんです。そういう「魂」ですよね。
「知」とは、たくさんの知識を得ること。でないとよい情報は入ってこないし、それを選り分ける力も持てない。
そして人間は一人では何もできませんから「和」の心を持って仲間の協力や信頼を得ることが不可欠だと思うんです。

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我利我利君、利他無私君、魂・知・和はおもしろい表現ですね。このような表現で言葉を聞くと記憶に深く刻まれますので、非常に大切だと思います。
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