2010/06/30

府中市郷土の森博物館 お稲荷さんの世界

高幡不動で行われた仏像フォーラムの前に府中市郷土の森博物館で開かれていた「お稲荷さんの世界」特別展に行きました。

下の画像にあるように特別展への入口には赤い鳥居が並んでおり、良い雰囲気をかもしだしていました。



展示は
1.お稲荷さんの由来
1-1. 伏見稲荷大社の鎮座
1-2. 仏教との習合
1-3. 描かれたお稲荷さん
1-4. お稲荷さんと狐
2.近世お稲荷さんの流行
2-1. 江戸・大坂のお稲荷さん
2-2. 錦絵のなかのお稲荷さん
2-3. 広まるお稲荷さん
3.さまざまなお稲荷さんの世界
3-1. お稲荷さんの朱印
3-2. さまざまなご利益
4.武蔵府中のお稲荷さん
4-1. 府中のお稲荷さんしらべ
4-2. 屋敷神とお稲荷さん
4-3. 府中の初午行事
から構成されており、正にお稲荷さんの世界です。

1-2の「仏教との習合」では、荼吉尼天の像や曼荼羅(画)が展示されており、興味深かったです。また、伏見稲荷大社付近で売られている稲荷心経も展示されており、次に伏見稲荷大社を訪れた時には購入しようと思いました。

1-3の「描かれたお稲荷さん」では、同じお稲荷さんでも、翁、荼吉尼天、女性、男性と様々な姿で描かれているものだと思いました。

1-4の「お稲荷さんと狐」では、日本各地のお稲荷さんを祀る寺社の授与品が一堂に展示されており、それらを見て回るのは楽しかったです。

また、
 伏見稲荷が伝える由来では、昔どんな願いも叶える力を持つ夫婦の狐が伏見稲荷に詣で、お稲荷さんの眷属(使い)になったという。そのため、お稲荷さんには狐像が対になって配置されている場合が多い。
という案内が印象に残りました。

2-1の「江戸・大坂のお稲荷さん」では、江戸稲荷番付や大阪稲荷大明神百社めぐりが展示されていました。購入したブックレットに、江戸・東京近郊お稲荷さん分布図、京都、奈良、大坂周辺の主要なお稲荷さん分布図が紹介されていましたので、それらのお稲荷さんは是非、訪れようと思います。

2-3の「広まるお稲荷さん」では、日本三大稲荷、日本五大稲荷と呼ばれている寺社が紹介されており、予想よりはるかに多くの寺社がそこに属していることに驚きました。こちらも紹介されている寺社全てにお参りに行きたいです。

3-1の「お稲荷さんの朱印」は、お稲荷さんを祀る寺社の朱印だけを頂いた朱印帳が展示されており、想観な眺めでした。今回の特別展の為に集めたのかも知れませんが、博物館の方にかなり御朱印マニアな方がいらっしゃると思いました。

「お稲荷さんの世界」は小さな展示でしたが、とても楽しめました。平成23年は伏見稲荷が鎮座して1300年になるので、それを記念してこのようなお稲荷さんの展示会が色々開催されることを希望します。
2010/06/29

仏像フォーラムでの仏縁

仏像フォーラムでは、仏像に関する有意義な話を聞くという楽しみの他に、ネット上だけで知り合いの方、お二人と初めて会う楽しみもありました。一人はtwitterでお世話になっているかーつさん、もう一人は趣味人倶楽部でお世話になっているもぐじさんです。

もぐじさんは「マイ仏論」で発表すると知っていましたので、発表が終わった後に声をかけようと思っていました。一方、かーつさんは休憩時間中に会おうと考えていました。

そうこうしているうちに一回目の休憩時間になりました。twitterで仏像について語り合うハッシュタグ「#butsuzo」のユーザーが互いを認識するための目印カードをつけている人を探しましたが、人も多く分かりません。
とその時、仏像イラストレーターなど様々な肩書を持つ田中ひろみさんにお会いしました。仏像フォーラムに来ているとは思っていませんでしたので、ビックリしました。すると、吉田さらささんにもお会いし、またまたビックリしました。吉田さんから次回の仏像ツアーの話や宿坊番組の裏話などを聞いているとあっという間に休み時間が終了してしまいました。

2回目の休憩時間の前にtwitter上で待ち合わせ場所を決めておき、休憩時間にそこに行くと田中ひろみさんと話をしている方がいました。「この人がかーつさんに間違いない」と思い、声をかけるとやはり、かーつさんでした。

その後、かーつさんと並んで、「マイ仏論」を聞きました。私の隣がかーつさん、その隣が田中ひろみさん、その隣が吉田さらささんとかなり濃い(?)仏像好きラインが形成されていました。

マイ仏論は全部で五人の方が話しましたが、内容からもぐじさんがどなたかはすぐに分かりました。終了後に声をかけ、話をすることができました。いつか一緒に寺社めぐりができる日を楽しみにしています。

仏像フォーラム終了後、入口付近で講演者の青木先生と少し話をする機会がありました。その後、駅に戻り、一緒に来た友人、かーつさん達と話をしていると「青木先生がお茶を飲んでいるので、一緒に飲みませんか」と旅行会社の方が声をかけてくれました。このような機会は滅多にあるものではありませんから、「行きます」と答えました。

青木先生から、仏像の研究者の話を一方的に聞くだけでなく、仏像好きな一般人が積極的に参加するイベントなど可能性がどんどん膨らむような話を聞き、今後の展開がとても楽しみになりました。

このように今回の仏像フォーラムでは、新しい出会いがたくさんありました。
以下のような柳生家の家訓があります。
 「小才は縁にあって縁に気づかず、中才は縁に気づいて縁を生かさず、大才は袖触れ合う縁をも生かす」
今回生まれた縁を大切に生かしていきたいです。
2010/06/28

高幡不動 仏像フォーラム 2010に行きました

昨年参加した仏像フォーラムが楽しかったので、今年も行ってきました。といっても、私は抽選に外れてしまい、友人が当選したので、何とか参加できました(250人が参加できますが、500人の応募があったそうです)。

今回の内容は
・高幡不動尊・川澄祐勝貫主による法話
・画僧である牧宥恵さんによる「写仏とは?その心」
・宮澤やすみさん、仏像ガールさん、青木淳さんによる「パネルディスカッション・多摩の仏像を語る」
・一般参加の仏像好きによる「おすすめ仏像プレゼンテーション『マイ仏論』」
です。

川澄貫主の話では
・高幡不動尊は一年中楽しめ、命の洗濯ができるお寺である。
・あじさいの時期にはのべ20から25万人が訪れる。
・今の時代は「褒めて育てる」など褒めることだけが大切なように言われているが、叱ることの大切さを知って欲しい。
などが印象に残りました。

また、仏像フォーラムということで不動明王像の話もあり、
・関東地方の丈六仏(平安時代・重文)
(1) 中禅寺の観音菩薩像
(2) 妙楽寺の大日如来像
(3) 宝城坊の阿弥陀如来像
(4) 高幡山の不動明王像

・日本全国の丈六不動明王像(平安時代・重文)
(1) 京都・同聚院の不動明王像 (265.1cm)
(2) 九州・竜岩寺の不動明王像 (283.01cm)
(3) 宮城・大徳寺の不動明王像 (265.1cm)
(4) 東京・高幡山の不動明王像 (285.8cm)
の紹介があり、
高幡不動三尊は両童子像が不動明王像より古く、不動明王像より先に両童子像を造ることはおそらくないので、不動明王像は新しく造り直されたものではないかと考えられているそうです。またこんなに大きな両童子像は他にないそうです。

牧宥恵さんの話では
・仏像、仏画を用いて仏の教えを(衆生に)伝えようとするのは密教だけである。
・写仏をするのに絵心はいらない、仏心が必要。
・写経は「一字一仏」、写仏は「一線一仏」。
・仏様の顔はその国の風土によって変わる。→日本の仏像は日本人好みの顔になるように彫られる。
・写仏は自分の心をみること。
などが印象に残りました。牧さんはユーモアを交えながら話され、ご本人もおっしゃっていましたが持ち時間30分では短く、もっと長く話を聞きたいなと思いました。

仏像フォーラムの会場の隣の部屋で「多摩の仏像写真展」が行われており、その写真をもとに「パネルディスカッション・多摩の仏像を語る」が行われました。
・青木先生は写真の中から神奈川県伊勢原市にある大山寺の不動明王像にそっくりな不動明王像を紹介しました。大山寺の不動明王は江戸時代には大層信仰されており、そのコピーが多摩地区に祀られたのだろうと紹介していました。たしかに写真の不動明王像は大山寺の不動明王像に似ています。事前に写真展を見ていましたが、言われるまで全然気づきませんでした。

・仏像ガールさんは大山寺で聞いた不動明王に関する次のような話を紹介してくれました。
 蓮華の花の上に乗っている仏像があるが、不動明王は頭の上に蓮華の花がある。それはその蓮華の花の上に我々衆生を乗せるためである。
 そこに座れるように衆生は不動明王が左手に持つ羂索をつたって上る。上りきったならば、次は不動明王が左側に垂らしている髪の毛をつたって上り、そして、蓮華の花の上に座る。
 不動明王は怖い顔をしているが、我々衆生を蓮華の花に座れる(仏になれる)ように助けてくれる心優しい仏様である。

不動明王の頭の上にある蓮華の花に乗るのは我々衆生だと知っていましたが、羂索や左側に垂らした髪の毛の上述したような解釈は初めて聞き、とても為になりました。私はこういう話が好きです。

最後は一般の仏像好きな方による「マイ仏論」でしたが、今年も熱い話を聞くことができ、とても楽しめました。

来年も是非、参加したいです。

高幡不動のあじさい
高幡不動境内のアジサイです。今年も綺麗に咲いていました。

ラーマ

神奈川県横浜市に在住です。
寺社巡りは楽しいものであり、巡っていると色々なことに気づくということを紹介していきたいと思います。