鎌倉十三仏寺社特別公開が3月7日までですので、本日、本堂特別公開を行っている明王院、千体堂特別公開を行っている覚園寺を訪れました。

鎌倉駅東口から金沢八景行きバスに乗り、バス停「泉水橋」で下車しました。そこから少し歩くと明王院に着きます。

明王院の近くまで来ると境内に10人ぐらい人がいるのが見えました。「あまり人がいない」と考えていたので、少し驚いて、境内でそれらの方がお参りしているのを見ていると、お寺の方が「本堂特別公開の方ですか」と声をかけてくれました。どうやら、団体の方はハイキングの途中に立ち寄っただけで、特別公開に来たのではないそうです。「お参りが済むまで少しお待ち下さい」とのことだったので待っていましたが、その時、お寺の方と少し話をしました。

明王院は真言宗御室派の寺院だそうです。また今の境内は狭いですが、かっては鶴岡八幡宮あたりまで境内だったそうです。ハイキングの方のお参りが終わったので、お寺の方に先導され、本堂の中に入りました。

不動明王を中心にして、周りに降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王が祀られていました。まずはお参りです。仏様に手を合わせて、お寺の方が不動真言を唱えてくれました。

明王院は鎌倉幕府四代将軍である藤原頼経が幕府の祈願寺として創建したお寺で、幕府の表鬼門に建てられました。ちなみに裏鬼門には、えびす堂がありました(えびす堂は現在、本覚寺の境内にありますが、本覚寺よりも前からえびす堂はあったそうです。えびすさんは普通はにこやかな表情をしていますが、こちらのえびすさんは裏鬼門を守るだけあって、怖い表情をしています)。元寇の時は全国の多くのお寺で異国降伏祈願が行われましたが、幕府のある鎌倉では明王院で行われたそうです。

五大明王の内、不動明王は鎌倉時代の作で、他の四体は江戸時代の作だそうです。不動明王坐像は立派な像で、五大明王が全て現存していれば、日本でも一、二を争う五大明王像だったと思います。

五大明王以外には、お不動さんの前に藤原頼経像、向かって右側に薬師如来像、左側に大日如来像が祀られていました。薬師如来像は立派で、どこが別のお寺の本尊だったと考えられているそうです。
大日如来と不動明王の関係では、光を我々は直接見ることができないが、プリズムを介することで見ることができる。それと同じで大日如来の智慧は我々にはなかなか分かりませんが、不動明王を介すると分かり易くなるとのことです。

明王院は現住職が来られる前は無住のお寺だったそうです。しかし、仏像は地域の方が大切に守っていたそうです。明王院は檀家寺でなく、祈願寺なので、地域の方は個人の信仰として仏像を守ってきたそうです。こういう話は良い話だなと思います。地域の方に愛されているお寺は間違いなく良いお寺です。

明王院は創建を発願されたのが1231年、実際に創建されたのが1235年で、その間、4年かかっています。これは、今も分かるように本堂の後ろが絶壁になっていますが、山を削ったからだそうで、今でいう公共工事のようなものだったそうです。

訪れた時は本堂特別公開に来ていたのは私一人でしたが、それでも、お寺の方は丁寧に説明してくれてありがたかったです。本当に良いお参りができました。
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