歩を進めると国宝の阿弥陀三尊像が安置されていました。国宝らしい素晴らしい仏像です。普通は向かって右が観音菩薩ですが、こちらでは向かって右に勢至菩薩が祀られていました。霊宝館なのでお寺というよりも美術館という雰囲気でしたが、手を合わせている人が多かったのも印象に残りました。
次は金堂です。こちらはガイドの方がおられ、説明をしてくれました。仁和寺は名前が年号から取られているそうで、そのようなお寺は仁和寺以外では、建仁寺、延暦寺、寛永寺だけだそうです。
金堂にも阿弥陀三尊像が祀られています。真言宗なのになぜ浄土宗のように阿弥陀如来が御本尊かというと創建当時、阿弥陀信仰が流行していたからだそうです。
阿弥陀三尊像以外にも様々な仏像が安置されていましたが、天燈鬼、龍燈鬼像が祀られていたのに驚きました。天燈鬼、龍燈鬼像は興福寺にしか安置されていないと思っていました。
また、屋根に吉祥を意味する亀が安置されているとのことで、お堂を出た後に確認しました。説明がなければ、絶対に気づかなかったと思います。


これで、この日の「京の冬の旅」非公開文化財特別公開の寺院めぐり(実相院、相国寺、宝鏡寺、仁和寺)は終了しました。京都古文化保存協会が主催する春と秋の非公開文化財特別拝観には訪れたことがありますが、京都観光協会が主催する京の冬の旅は初めて訪れました。
ガイドの質、料金など総合的に考えると冬の旅の方が満足度が高いです。京都の観光というと桜の春と紅葉の秋が人気ですが、京の冬の旅があるならば、冬も京都を訪れる価値があります。